【修繕完了品】黒い急須の口とれ(3つの急須)


  器の漆つぎ*chiho

1979年生まれ、鹿児島市出身。鹿児島市谷山在住。

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2011年03月08日

11月の末に、3つの急須とツユクサの飯椀をセットでお預かりしました。
そのうち、黒い急須の、注ぎ口がとれたものの修繕が終わりました。

<修繕前>
【修繕完了品】黒い急須の口とれ(3つの急須)

<修繕後>
【修繕完了品】黒い急須の口とれ(3つの急須)

もともとが生漆の色に近く、そのままの仕上げで、強度を出すために、時間をとって修繕しました。


急須の修繕のご依頼は結構多いです。
急須って、使いなれたものがいい、というのもあるね、というお話をこの間うかがいました。
また、急須って、取っ手やら注ぎ口やら、飛び出た部分とか、蓋が別パーツになっていたり、日常ヘビーユースの割に、案外複雑で、壊れやすい作りをしているものですね。
注ぎ口を蛇口にコツン!、手が滑って蓋をうっかり!は、誰でもやったことがあるのではないでしょうか。


よく、漆で修繕したものは、花でもいけるだけなのかと思った、というお話を聞きます。
違うんです。
そのまま、またもとの食器として使えます。
急須の高温のお湯にも使えます。
油ものも、OKです。
漆器のお椀なんかと同じですね。

漆のすごいところは、最初の扱いはとっつきにくいけど、いったんきちんと硬化してしまえば、なんと、こわせる化学物質は紫外線だけ?!という話も聞きます。

ただ、食器洗乾燥機と直火は使えなくなります。
また、金を蒔いたらある程度化学物質にも弱くなります。
つまり、普通に普段使いする分には、驚くほど堅牢になります。
もちろん、縄文時代から使われていた天然素材なので、食器にしても、体に無害です。
だから、修繕に漆を使うわけですね。


おうちで眠っている割れた急須、お茶碗、湯呑、また使えるんだ!という気持ちで、ぜひまたお預けいただけたらと思います。

まだお預かりした3つの急須のうちあと2つとツユクサの飯椀は仕上げ間近で、今のところこれだけが仕上がり品です。
お時間をいただいて申し訳ございませんが、暖かくなってきたので、またペースをあげてお渡しできる日を楽しみにしています!

ありがとうございました。


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Posted by 器の漆つぎ*chiho at 20:32
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