器の漆つぎ*chiho

1979年生まれ、鹿児島市出身。鹿児島市谷山在住。

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<連絡先メールアドレス>
urushitsugi☆gmail.com(☆部分を@マークに書き換えて送信ください。)

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Posted by チェスト at

連絡先

2010年11月26日

お知らせです。
お問い合わせのための連絡用メールアドレスを取得しました。

urushitsugi☆gmail.com (☆を@に置き換えてください)

すぐにも器をお預けいただける方、もうちょっと詳しく知りたいお話されたい方、写真など添付されたい方、ご連絡ください。

よろしくお願いします。


なお、今週末はイベントのため、返信が遅れる場合があります。
ご了承ください。

  


Posted by 器の漆つぎ*chiho at 20:21
Comments(0)お知らせ

白い大皿のヒビ~完了

2010年11月24日

器屋さんのご厚意でいただいた、白い大皿の大きなヒビが、じゅうぶんに強度をもって硬化したようなので、修繕を完了しました。





薪で焼成されているらしく、ざらっとした野性味のある質感や素材と、ヒビの大きさに難航するかと思いましたが、一度漆が入ってくれると、その芸術的なヒビの線がはっと浮き立って、なんだかこれはこれで好きな皿!になりました。



ウラはこんな感じです。
ウラがとってもかっこいいお皿ですよね。


金継ぎも考えたのですが・・・。
漆でもしぶくてかっこいいじゃないかと思って、結構このままが気にいっています。


寒い季節になりましたが、時間をかけて、ちゃんと漆は硬化してくれるのですね。
まだまだ手持ちの課題は、もう一歩!のものたちを含めて山積みですが、地道にしあげていきたいと思います。

また新しいお皿との出会いを楽しみにしています。  


Posted by 器の漆つぎ*chiho at 21:34
Comments(0)【 修繕完了品 】

琉球飯椀~完了

2010年11月24日

琉球のほっこりとした飯椀の補修が完了しました。
洗いながらパカっとやってしまった主人も喜んでくれました。



日ごろづかいで、もともほっこりした茶色の飯椀ですので、茶色の漆の色もそのままに仕上げてみました。
破片が少なかった分、段取りが少なくて結果的に早く仕上がったようです。
ただ、厚みや吸水性から、強度をもたせるまで時間をかけて仕上げました。


これはもうほんとにスパっと割れたものでした。
<修繕前>


これで、また復活です♪
  


Posted by 器の漆つぎ*chiho at 21:27
Comments(0)【 修繕完了品 】

お店の紹介を2軒ほど、道具のお話。

2010年11月20日


こんにちは。
うちの玄関のマスコット、フクタローからご挨拶ですっ。
実は睡眠中らしいです。夜行性ですからね。

フクタローは、鹿児島市天文館の、琉球の器のお店、ラ・ジュア(地図)にて、なんとタダでいただきました。

こじんまりと気さくな畳の一間で、手ごろな日ごろづかいから、がんばれば買えるお値段、でも長く使いたい!と惚れてしまうすばらしい器まで、すぐ手にとれるところに置いてあります。
お店は、靴を脱いで、畳に上がります。
そして、奥の掃き出し窓から、まるで誰かのおうちのように、自然の風が吹きぬけます。
何度行っても、好きな場所です。
天文館に、あり続けてほしい。

ラ・ジュアに主人と行ったとき、かわいくて気になってしょうがなかった、店の奥にちょこんと座っていたフクタローを頂きました。
「なんだかね、私も一目ぼれして仕入れてしまったの。でもなんだか、売れないし、ここにいても、なんだかね。きっと、若い人の家のほうがいいんじゃないかしら。もし気に入ったら、おうちに連れて帰っていただけないかしら?」
紙袋に入ったフクタローが手渡されました。とてもうれしかった!!!
そんなこんなで、うちのマスコット、フクタローです。
お越しの際は、ぜひご覧くださいね♪


今日は、お天気も良く、あったかい土曜日。
さっそく全部の器を一度通って、ムロをお掃除、乾燥中です。
濡れ布巾などなども、お日様の力を浴びて、日光消毒中。

今日も、朝から一人でコーヒーを入れて、ちっちゃなオレオをかじって、作業です。
でも、コーヒーはやっぱり主人のほうが、上手にいれます・・・。
ひとりで飲む、自分でいれたコーヒーは、イマイチ・・・。


今日の作業は、ひとことでいうなら、「すべては、もう一歩のところで効いてくる!」です。

今、もうちょっと、あと一歩、の器が今、いくつかあります。
どれも、一度仕上げようとして、もちょっと、と、漆を塗り足して、再度試みる感じ。

常々考えてはいるつもりなのですが、何度も単純に漆を塗り重ねているときより、仕上げのときに、「その過程でいかに気を配ったか」が、効いてきます。
つまり、あせって厚く塗ってしまったり、回数を稼ごうとすると、必ず手戻りがやってきます。
仕上げの道具や素材の使い方も、やればやるほど、本来の使い方や、工夫が身に付きます。
まだ技術が向上する段階、まだまだだなぁという思いもありつつ、その階段をのぼろうと、やる気です。

主人も、仕事柄、いろいろと工具を使うのですが、分野がちがっても、基本的な工具の使い方が共通してるので、いろんなことに応用できるようです。

主人が言うには、「職人の道具は、一回二回使ったぐらいでは、筋肉痛にならないようにできている」んだそうです。
つまり、ちゃんとした使い方をすれば、体を壊したりムリをせずに、楽に作業ができるようにできている。体も慣れるようにできている。だから、道具を上手に使って楽をできるようになれば、いっちょまえなんじゃないの?だそうです。
ほぅ・・・。
固いものや重いものを加工するために道具があるわけで、体重のかけ方でも、力のちょっとした方向でも、人にかかる負担や、出来上がりのよさはずいぶん違ってくるようで、その道具の使い方が、プロと素人の仕事を決めるようです。
仕上げの工程は、それを実感させられること多々です。



先日、できあがった「漆つぎ修行中」のフライヤーというか、名刺を、近所のカフェのオーナーさんが預かってくださいました。
お気に入りにも入れさせていただいた、nico cafe様です。

コーヒーもランチもおいしく、とくにケーキや、お持ち帰りOKなクッキーを、安心素材を使ってガスオーブンで丁寧に作られているので、近所にあってとてもありがたいお店です。
また、消しゴムハンコを作られるので、雑貨類もとてもかわいくて、オススメですよ♪
nico cafe 通信 (←nico cafe様のブログです)
私は、クッキーだけを買いによることもあります。(そして結局おしゃべりさせていただいてます・・・)

実は、出西焼のコーヒーカップと、ミルクピッチャーは、ここのnico cafe様からお預かりしています。



出西焼のほうのホツレは結構深かったので、あと2歩!
今日の作業でも、ちょっと手戻りがありつつ、仕上げを考慮して、あと2歩!
亀の歩みですが、きれいに仕上げてお渡ししたいです!

<今日の作業>
デンマークの器
あと2歩がたくさん、気長作業もたくさん。
そんな感じです。

隣の柿の木と、うちの島ミカンの木が、たわわな土曜の晴れのおひるです。  


Posted by 器の漆つぎ*chiho at 13:55
Comments(0)作業日記や日々のつれづれ

デンマークの器、作業中

2010年11月20日

以前お預かりした、デンマークの器の作業が続いています。


お預かりしたときは、ぱかっと割れた状態でしたが、今は、ワレの部分の接着がひと段落、あとは破片を埋めたり、大きな欠けに挑戦しようかというところです。

今日は、こんな状態。(ウラからの写真ですみません)

気候にあわせて、時間をかけて硬化させていて、お時間をいただいていますが、ワレ自体は、順調に硬化しているようで、もうパカッという状態は脱しました。

所有者様が、できるだけ破片を集めていてくださったことに、感謝する今日の作業でした。

このまるい部分、数ミリの破片ですが、これがあったおかげで、底の欠けが、ずいぶん埋めやすくなりました。
底って、強度が必要なのです。

この調子で、ちょっとずつ。
まだ本漆の茶色ですが、仕上がりを見ながら、金継ぎも考えています。
まだまだ作業は続きますが、地道に続けていますので、どうぞもうしばらくお待ちください。
  


Posted by 器の漆つぎ*chiho at 12:55
Comments(8)磁器

食べ物のこととか、蜜蝋のこととか。

2010年11月17日


なんだか、忙しい日々を送っています。
忙しいは、心を失う、と書くので、気をつけなきゃ!

器の漆つぎのフライヤーというか、簡単なご案内の名刺を作りました。
漆つぎの作業は、今ちょうど乾燥硬化中のタイミングで、少しずつ、また完成作品をご紹介できるかと思います。

近所に、この辺では珍しく、薪風呂をたいて、庭でお野菜を作って無人販売までしている、とても素敵なおうちがあります。
すべてが、なんだか、よくまわっている、生活している、四季にあわせて人が営んでる、そんな感じです。

その無人販売で、よくお野菜を買わせていただいてます。
「何でも100円」
定番のアレです。

ある日は、みずみずしい葱が、ひと束100円。
朝どりの露の滴るようなほうれん草が、ひと束100円。
こぶりな大根が2本で、100円。

この地でとれた野菜は、信頼できる。
助かります~~~。

ほうれん草は、その日のうちにお浸しにさせてもらいました。
ネギはちまちまいろいろに使わせてもらってます。
大根も、煮物やサラダやトン汁や、大活躍。

それと、好きなお店に、地球畑谷山店があります。
地球畑谷山店ブログ→ベジベジ谷山

県内産有機栽培レモンが、量り売り。
結実以降農薬を使っていないので、皮まで食べられる、紅玉。
パン作りには欠かせない国産有機小麦。
その他もちろんお野菜、調味料、魚、ちょっとお高いけどおいしいお肉、お菓子、洗剤、なんでもそろってます。

毎年、そこで冬は柚子を買います。
お風呂だけではなく、皮も安心なので、柚子みそを作ったり、もしたくさん買えたら、柚子の産地でお酢代わりに使われている柚子の果汁酢を作りたいです。

昨日は、作るつもりの夕食をプラン変更して、ついついお鍋にしました。
白菜と豚肉とその他水菜やキノコ類やいろいろ重ねて蒸し煮にして、ご飯の進むタレをつけて、いただきました。
冷蔵庫も一掃。

ほんとは、この本で重ね煮もマスターしたいところです。



旬が分かるって、とてもありがたいことですね。

漆も、冬越えするときに、季節を感じながら作業です。


今日は、来週に迫ったお祭りのために、蜜蝋のキャンドルづくりをしました。
まずは、県内の養蜂家さんから特別に分けて頂いた、カボチャとレンゲの蜜蝋の大きな塊を、ノミで小さく割ります。
・・・今日はそこまで。

これから、キャンドルの型と芯を作って、それに流し込んで。

蜜蝋のキャンドルの炎は、とてもきれいな感じがします。
心をあったかく癒してくれるような。

そんな冬の始まり。

結局、ストーブをつけない今夜は、主人とダウンジャケットを部屋で着こんでいますが、これもいつものうちの冬の光景です。

さて、ひと段落ついたら、ちょうど次回の漆つぎの作業ができそうです。  


Posted by 器の漆つぎ*chiho at 22:19
Comments(0)作業日記や日々のつれづれ

人間と火のt軸

2010年11月07日

一昨日、やっと我が家にストーブが到着しました。

木造の畳数には足りないはずなのに、火があるだけで、じゅうぶんあったかい、ちょうどあったかい。
部屋中に行きわたるぐらいにガンガン暖めて、近づけないパワーではなくて、これが、ちょうどいいんです。

あったかい部屋着を着こんで、ストーブの周りで過ごすぐらいがちょうどいいってことを、小さい頃から知ってるのは、昭和生まれの特権かも???
やかんを乗せて、コトコト、シュワシュワいいだすと、気持ちがあったかくなります。
灯油のにおいは、石油のにおいだけど、なつかしくて、案外悪くないなぁというのも、昭和っ子。
薪の火は、また一段と格別ですよね・・・。
扱いが大変ですが、それだけ人間と知恵と自然への畏怖をもって火に接することが、大事なことだと私は思います。火を、焚きなさい。ですね。
・・・が、とりあえず、手軽でなつかしい石油ストーブ導入でほっこり幸せ、18Lタンクを運ぶのを主人の腕力に任せちゃって、そして、冬のお祭りで夜に外で焚く焚火を楽しみにしているお気楽具合です♪

ストーブのぬくもりに誘われて、というか、温度と湿度を確保できることがうれしくて、長めに時間をおいていたものを、一昨日また、作業しました。

ひとつだけ、仕上がりそうだと思っていた器がありました。
3つの湯呑のうちのひとつです。


<修繕中>湯呑3つのホツレ、ヒビ~漆

でも、もう一歩。(詳しくは上のリンクの記事をご覧ください。)


今夜は小雨でストーブもいらないですが、これからやってくる冬、強い味方のストーブと一緒に、時間がかかるからこその、しっかりとした硬化を目指した作業をします!

昨日は、また新しい心強い道具たちを手に入れました。
精密ピンセットと、ルーペです。
これで、細かい破片ももっと自在に扱えるし、お預かりするときにほかの修繕箇所を見逃さないはず。


それと一緒に、ヘッドライトも買ったのですが、なんでかというと・・・。
先日、妙見温泉近くの熊襲の洞窟に主人と行ってきました。
ちゃんと正面の階段をのぼって、息切れしました・・・。

ちゃんと塚にお参りしてから、ひんやりと湿気をおびた洞窟の、ひたひたという水の音を聞きながら、萩原貞行さんの壁画に再度圧倒されつつ、あまりにいい音響に、熊襲の方々に、ついついカラオケ(アカペラで熱唱、しかも主人も私も)を献上してしまいました・・・。
熊襲の方々も、さぞかし迷惑だったかと思いますが、そのとき、「もし、そのライトアップを外のスイッチから突然切られてしまったらどうやって出よう」、と、主人が思ったそうです。

以前、ホタルを探しに野山を夜歩くために、ヘッドライトをもっていたのですが、1つ壊れていて。
ライターのひとつでもあればなんとかなるんだけど、こういうときに、やっぱりヘッドライトって2人とも持ってた方がいいよ、ということで、壊れた1個を再度購入しました。

それと、ストーブ用に、この写真とは別に口のピー蓋がついてない、新しいデカいヤカンもゲット。
ホームセンターで半日以上つぶした私たちでした。楽しすぎる・・・。

そう、洞窟の中での火の扱いはまたレベルが高いですね。
もはやLEDライトに頼ってしまう私たちは、平成よりの昭和っ子なのかも?

漆器製作のさかんな輪島では、今でも、雪深い冬のムロの温度を薪の火で保っているところがあるそうです。
そこの親方いわく、
「自然の漆に、電気の熱じゃあ、失礼かろうと思って」

人間と火、ちょっと考える、新月の静かな夜でした。
タイトルのt軸とは、xyz軸に足したt軸、つまり、時間軸のことです。
数学赤点のくせに、カッコつけました、すみません。


以下、一昨日の作業です。

<一昨日の作業>
1.デンマークの磁器
 ~2回目の作業。しっかりじっくり、きれいに仕上げます。ワレの接着処理だけで、あと2回以上、そのあとで欠けの部分の補修です。
2.急須
 ~フタの割れは、5回目の作業。割れといっても、ホツレがあるので、そこを時間をかけて埋める作業に入っています。本体のホツレも3度目の作業に入っています。
3.白い湯呑のホツレ
 ~5回目のホツレ埋めですが、まだ回数が必要なようです。
4.白い陶器の大皿のヒビ
 ~3回目の作業。1回目に苦戦した分、あとは時間をかけた硬化が必要な様子です。しかもヒビの入り方がカッコイイので、仕上がりが見えてくると、どんどん楽しみになってきています!
5.茶色の平皿のホツレ
 ~3回目の作業。もとから長期戦覚悟です。
6.青磁の飯椀のワレ・ホツレ
 ~これも苦戦が続いていますが、4回目、一度に多くの部分をやろうとしないことで、めげずに仕上げます。
7.茶色の楕円の皿のヒビ
 ~ヒビというより細いカケに近いので、根気強く埋める感じですが、ただいま6回目の作業中。ひたすら続けているうちに、ある日突然埋まった!という展開になりそうな気がします。
8.琉球の飯椀のワレ
 ~4回目の作業。単純にワレだけなので、回数を重ねて、だいぶ頑丈になってきました。
9.出西焼のコーヒーカップのホツレ
 ~9回目の作業。最初と比べると、もうずいぶんと埋まっていますが、まだ終わりではありません。でも、厚くて丸い口あたりに違和感なく埋められるように、まだ根気強く作業します。
10.チャイグラスのワレ
 ~ガラスなので、ちょっとイレギュラーな感じもありますが、少しずつ様子を見ながらワレの接着を進めています。
11~13.<修繕中>湯呑3つのホツレ、ヒビ~漆
 ~1つが、リンク先の記事のように、もう少しな感じです。あと2つは、もう少しホツレやカケが大きいので、さらに時間が必要です。  


Posted by 器の漆つぎ*chiho at 01:00
Comments(0)作業日記や日々のつれづれ

<修繕中>湯呑3つのホツレ、ヒビ~漆

2010年11月07日

先日お預かりした、3つの湯呑。


湯呑3つのホツレ、ヒビ~漆


そのうちいちばんホツレの小さかった1つが、一番乗りで完成か?!と、ワクワクして作業を始めました。

何度も重ねて時間をかけて硬化させた漆の、表面をきれいにしあげていきます。
陶器の表面を傷つけないように、その表面と継ぎ目が分からないぐらいつるっと違和感なく仕上がるように。
飲み口ですから、繊細な唇の当たり具合は、湯呑に入る飲み物の味さえ変えてしまうかもしれません。

でも、あぁもう一歩、でした。

この微妙な違和感、写真でもわかりますね。

ちょうど光のあたっているところが、Vの字、つまり、まだへこんでいます。
まわりは指でさわっても、つるっと陶器と漆の境界が分からないのですが、やっぱりまだその部分がへこんでます。


全体的には、内側からのひびも一応の補強はできて、その向かい合わせにあるこのホツレと、いいバランスの仕上がりになりそうではあります。



記事を書く今夜は、しとしと小雨の中、ストーブいらずの夜です。
一進一退、冬が近づいてくるんでしょうね。
めげずに、さらに処理を繰り返し、あと1~2回してから、表面の仕上げに再チャレンジです。  


Posted by 器の漆つぎ*chiho at 00:07
Comments(0)陶器

生姜葛湯と、ストーブ

2010年11月03日

あっという間に、暖房器具なしではちょっと寒い日がやってきました。
祝日の今朝は、「暖房つける?」の誘惑を、生姜葛湯で乗り切りましたが、まだ11月初旬。
やっと重い腰を上げて、我が家でも、ストーブを導入します!
とりあえず、ごく普通の石油ストーブ。
でも、遠赤外線と、お湯がカタカタ、シューシュー沸く音だけで、なんだかあったまっちゃう私たちは、昭和の子ですね・・・。

いつか薪ストーブを・・・。
こうやって年々ちょっとずつ身の回りを整えていくのも、いいものです。


さて、ただ今、13個の器を修繕させていただいています。
ついでに、ムロの消毒とお掃除も兼ねて、先週、ひさびさに、全部を1回通ることができました。
全部の状況をちょっとおさらい。

琉球の飯椀。パカっと割れていましたが、3回目の処理中です。あと1~2回で実用に耐えるようになるんじゃないかと思います。




お預かりした出西焼のコーヒーカップ。口にホツレがありましたが、根気強く8回目の埋め作業。あと1~2回でうまって、表面の仕上げに入れそうかな?



一番の難工事、水色ともとからのニュウの美しい青磁の飯椀。いくつかのワレの破片を処理中、いくつかできたホツレも埋め中です。繊細な淡色と直し箇所の多い漆の色とのバランス、大きめのホツレにまだまだ根気強く時間がかかりそうです。


白い湯呑のホツレ2か所埋め。もとがほっこりした湯呑なので、気取らない仕上げにしたいです。5回目の処理で、あと1~2回という感じ。




厚手の茶色の楕円の皿の、幅広めのヒビ(狭いカケに近い)。5回目の作業で、あと1~2回目でヒビ箇所は埋まりそうです。



チャイグラスのワレ。今2回目のワレ処理。ガラスの仕上げが楽しみです。





3つの湯呑のホツレやヒビ。比較的しまった肌だったのと、ホツレも小さめだったので、4回目の処理が終わって、早いものはあと1~2回で仕上げに入れそうです。



急須の蓋のワレと、口のホツレ。ワレ部分にホツレがあるので、埋めつつ、これもきれいなニュウと青磁の色をどういかすか、仕上げを思案中です。



茶色の平皿のホツレ。素焼きに近く、ホツレ箇所も広めで、ろくろでひいた形があるので、成形まで考えると、まだまだ時間がかかりそうです。





厚手で重い、白い大皿のヒビ。ヒビは1本だけだし、1回目で結構多くの漆を必要として処理したので、思ったより作業は早く進んでいますが、強度のために、乾燥に時間をかけたいところ。今2回目の処理中。よく乾燥させてから、3~4回目、仕上げにいきたいです。


デンマークの器。磁器で、デザインと割れ方のどちらもがおもしろいので、丁寧に仕上げたいと思っています。まだ1回目の作業中です。


寒くなり、倍の時間をかけて乾燥させるようにします。

おうどんがおいしくなったり、ストーブがうれしくなった、そんな霜月始まりです。  


Posted by 器の漆つぎ*chiho at 09:30
Comments(0)作業日記や日々のつれづれ